東方神起やBoA、少女時代の所属する韓国の大手芸能事務所及びレコード会社であるcが、INFINITEの所属事務所であるWoolimエンターテインメント(以下「Woolim」)を買収すると発表され、各所で話題になっています。

 

●合併の背景

S.M.エンターテインメントは8日、子会社であるS.M. C&CがINFINITE等の所属社であるWoolimと合併し、独自的な”Woolim Label”として運営を開始すると発表しました。
※正確ではないかもしれませんが、ここではレーベルという言葉をざっくり下記のように定義させて頂きます。

・レーベル:CDなどのレコード商品を製造販売する会社でアーティストとは専属契約する。流通は流通会社やレコード会社に委託する。
・レコード会社:レーベルに流通部門が加わったもの。

で、ある二つの会社が合併するとき、両社が同等の立場で契約をするケースと、レーベルがレコード会社や流通会社に合併されるケースというのがあると思います。

たとえば、韓国のYGエンターテインメントと日本のavexが設立したレーベル”YGEX”の場合はavexと同等な立場で日本での音盤事業を展開しているので前者のケースになります。

そして今回のS.M.エンターテインメントとWoolimの場合は後者の合併に当たります。Woolimは音楽の制作にだけ専念をし、流通に関してはS.M.エンターテインメントに権限を一任するのです。
S.M.エンターテインメントは今回のWoolim合併について、「S.M.グループがアジアを代表する音楽グループとして歩みだすための一環として、本格的なレーベル化を推進することにした」と語っています。ユニバーサルやワーナーミュージック、ソニーミュージックのようなグローバル企業たちのようにいろいろなレーベルを抱えて行く方針の模様。

すなわち、この発言はS.M.エンターテインメントが今回の合併にとどまらず、今後も様々な音楽会社(レーベルに限らず)の買収を継続的に推進していくという意味としてとらえられます。

 

●合併により今後のS.M.エンターテインメントの動きに注目が集まる

当然ですが、この件で今後のS.M.エンターテインメントの動きに注目が集まっています。どんな注目が集まっているかというと大きく2点あげられるでしょう。

その1:買収したレーベルのカラーを維持出来るのか。

S.M.エンターテインメントは今後、レーベルの所属アーティストたちが既存のカラーを維持出来るよう、その独立性というのを保護していく必要があります。日本でもそうだと思うのですが、特に韓国の場合レコード会社によってアーティストのカラーが異なり、その違いがかなりはっきりしています。
S.M.エンターテインメントのアーティストたちと、INFINITEとでは全然カラーが違うんですよね。

なので、今後もWoolimのカラー、INFINITEのカラーを守りながらS.M.エンターテインメントとして売り出して行く必要があるわけです。

ただ、S.M.エンターテインメント側も収益をあげなくてはいけません。買収した所属アーティストのうち利益性が高い場合だけ支援をし、そうでない場合は支援をしないだとか、売上をあげる為にアーティストのカラーを維持させずにS.M.カラーで売り出してしまうような可能性もゼロではありません。

その2:韓国の音楽産業自体に与える影響。

いろいろな音楽会社がどんどんS.M.エンターテインメントという名前に統合されていくとすると、S.M.エンターテインメント独自としては音楽的な多様性を持つことが出来ます。そして国内の音楽産業におけるS.M.エンターテインメントの影響力はもっと大きくなるでしょう。S.M.エンターテインメントはYGエンターテインメントと共に韓国内最高のレコード会社として挙げられますが、こういった巨大企業が、もっと多くのアーティストを囲い、国内音楽産業を独占していくのではないかとの声も挙げられています。

そうするとどうなるか?

まずは韓国の音楽産業における貧困の差が顕著に出てしまうことになります。実際に今でも供給過多と言われるK-POPアイドル。新しくデビューした歌手やグループは地上波の音楽番組の出演機会を得ることすら難しくなっているのが現状です。ですが大手会社に所属するアーティストたちは特集も組まれたり、豪華なカムバックを迎えることが出来るのです。

さらに、S.M.エンターテインメントやYG等の巨大レコード会社が収益性を追い求めることで、韓国内の音楽市場がアイドルを中心に流れるようになったといった話があります。

何故か?

音楽性に優れた歌手よりも、多くの忠実なファンを確保しやすいアイドルを育てるのが収益を出しやすいからという理由です。S.M.エンターテインメントがレコード会社たちを継続して買収していくことで、このような状況が悪化されないかという指摘も出ています。

それが良いのか悪いのかはわかりません。

ただ、今回の買収に始まり、今後のS.M.エンターテインメントの動きが韓国の音楽産業を大きく変える可能性があるということです。それだけ、S.M.エンターテインメントというのはパワーのある存在なのだということです。

 

●ちなみに・・・

余談ですが、企業としてはS.M.エンターテインメントへの注目が一気に集まっている現状ですが、アーティストに関して言うと買収される側のINFINITEに対して注目が集まっているようです。いろいろ声があがっているみたいですが、S.M.エンターテインメントのアーティストたちとは違った形で、彼らなりにたくさんの努力をしてここまで築き上げて来たグループですから、今後もファン共々良い形で前進していって欲しいと思います。

あ、もちろんS.M.エンターテインメントのアーティストたちも同様。みんな応援してます!ファイティン!

Kyuyon Kim