韓国ミュージカルの魅力に迫ろうシリーズ その1
JYJジュンス主演!
【デスノート(DEATH NOTE)】
 

韓国では有名だが、日本ではあまり人気がない韓国ミュージカルの世界。本シリーズでは、その魅力を作品ごとに、善韓流コトバライター平松相善ならではの視点で、ご紹介させて頂く。

出演者同士の裏話や㊙エピソード、さらには韓国ミュージカルの歴史や、なぜここまでに人を惹きつけてやまないのかなども織り交ぜながら、改めて韓国ミュージカルの魅力に迫っていく。

この記事を、ご覧になった方が、韓国ミュージカルの世界に、より一層興味を持って頂く一助となれば、幸いである。

さて、記念すべき第一回目にご紹介する作品は、『デスノート(DEATH NOTE)』である。

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ミュージカル『デスノート』の韓国公式サイトより

 

『デスノート(DEATH NOTE)』(原作:大場つぐみ、作画:小畑健)は、言わずと知れた、大ヒット漫画として、世界にも広く認知されている作品だ。2003年に「週刊少年ジャンプ」誌上で連載がスタートしてから、「名前を書かれた人は死ぬ」というノートを軸に、登場人物たちの様々な心理戦が繰り広げられるのだが、このノート自体に存在する、「いくつもの基本ルール」が物語をより面白くしている。

 

その奇抜な設定は、瞬く間に読者を虜にし、累計部数2,650万部を突破するほどの大人気漫画となった。2006年には、藤原竜也・松山ケンイチのW主演による2部構成で、映画化もされ、その興行収入は、合計80億円にものぼり、観客動員数においても650万人以上を記録している。また、2015年の7月からは、約9年ぶりにキャストを一新して、テレビドラマとして、日本テレビ系で放送予定である。そして、2015年4月に日本、6月には韓国でミュージカル版舞台の上演が開始される。

その韓国版のキャストが、実力派揃いとなっている。主人公の夜神月(ライト)とライバルのL(エル)役に、ホン・グァンホとJYJのジュンスのW主演を持ってきている点から見ても、この作品がいかに力を入れているのかが伺える。特に、本業の歌手からミュージカルへと活動の幅を広げ、作品ごとに異なった魅力を見せているジュンスは、今や韓国のミュージカル界では、なくてはならない存在である。そんな彼が演じる、L(エル)が、今度はいかにして、観客を魅了するのか、期待せずにはいられない。

そして、夜神月(ライト)役のホン・グァンホは、韓国人で初めて、ミュージカルの本場である英国ウエストエンドに進出し、世界にも認められているミュージカル俳優である。

また、夜神月(ライト)の彼女の弥海砂(アマネミサ)役には、ミュージカル界の代表的な女優チョン・ソナが、死神のリュークとレム役には、カン・ホンソクと、パワーメインボーカルのパク・ヘェナがキャスティングされている。これだけ見ても、豪華な顔ぶれである。

 

6月の公演に先駆けて、L(エル)役のジュンスが歌う、本作品用のMVも発表されており、彼の独特な歌声と歌唱力、そしてこの曲の歌詞が、L(エル)の「天才的で幼児性」のある役柄や世界観と見事にマッチしている印象を受ける。もちろん、このMVにより、本作品に対する期待感が、より一層高まっていることは、言うまでもないだろう。

 

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韓国版ミュージカル『デスノート』公式FBより

 

 

さらには、公演を待ちきれないファンへ向けて、主要キャストがポップアップ展示会場を、サプライズ訪問した映像が、5月27日に公開され、早くもキャスト陣によるチームワークぶりも話題を呼んでいる。

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韓国版ミュージカル『デスノート』公式FBより

 

 

気になるチケット情報だが、4月29日の1次チケット販売とともに、全公演のチケットが即完売し、すべてキャンセル待ちの状況となっている。そのため、6月4日に販売開始となる、2次チケットを巡って、熾烈な争いが繰り広げられそうだ。このことから見ても、本作品に対する期待と話題性が、十分に伺える。

ところで、「日本版と韓国版の違い」はあるのだろうか?本作では、日韓合作ミュージカルという試みを行っており、日韓ともに同じプロデューサーと演出家が担当する。(プロデューサー:ペク・チャンジュ、演出:栗山民也)

韓国に先駆けて、日本公演を終えた演出家の栗山民也さんは、日本版と韓国版の違いについて、次のように語っている。

「『デスノート』の韓国公演は、日本と同じ形態で上演される。少しずつの変化はあると思うが、そこで会った俳優たちと一緒に人間の心理、その時の動きを表現したい。だからこそ、韓国版は日本のコピーではない、韓国で作られる作品だと思う」

ミュージカルや舞台の魅力は、何と言っても「音と表現」にあるのではないだろうか。漫画やアニメ、ドラマや映画では決して表現できない「生(ナマ)の臨場感」そして、人間の「リアルな動きと表現」これこそが、ミュージカルの醍醐味と言っても過言ではないだろう。時には、生(ナマ)だからこそ、出演者がセリフを噛んだり失敗したりすることも少なくはない。そういったハプニングもひっくるめての舞台といえる。また、計算されたカメラのカット割りではなく、舞台に立つ「出演者全員を俯瞰」できる点も、忘れてはならない魅力の1つである。

 

2003年に連載が開始され、12年経った現在、ドラマやミュージカルで、再び盛り上がりを見せ始めた『デスノート(DEATH NOTE)』。本作品が、韓国ミュージカル界において、どのような旋風をもたらすのか、日本国内にどのような影響を与えることになるのか、はたまた、日韓の架け橋へと繋がる、一つの発信者となるのか。

 

韓国版ミュージカル『デスノート(DEATH NOTE)』から、ますます目が離せない。

(文=善韓流コトバライター平松相善)