EXO-SC、Red Velvet、M!LK、SEAMOらが色鮮やかに 染め上げた「a-nation online 2020」Yellow Stage

 

 

恒例の夏フェス「a-nation」が、今年は5つのステージで、出演者総勢100組を超える一大オンラインフェスとなって開催された。Yellow StageではEXO-SCやRed Velvetなど、海外アーティストも多数登場。ヘッドライナーを飾る予定だったTRFは、メンバーYU-KIに微熱症状が見られたため、大事を取って出演キャンセルになったが、台湾、フィリピン、日本、韓国、中国と国際色豊かなメンバーで、約5時間のステージを色鮮やかに染め上げた。

 

●Peter Fish & Yoanna(孫尤安)

まずは台湾からPeter Fishが、力強いラップでスタートダッシュ。そこに同じ台湾のYoannaが合流して、ビリー・アイリッシュとオアシスの名曲をリミックスした「bad guy mashup Don’t Look Back In Anger」をアンニュイ&ソウルフルに贈る。Yoannaのソロステージでは中国語ラップも。温かなトーンで“Stay Healthy, Stay Positive”のメッセージを届けてくれた。



●Beverly

登場するや「a-nation!」と凄まじいハイトーンを放ち、ドラマ主題歌「I need your love」からglobeのカバー「Faces Places」と驚異の歌唱力で圧倒。「Be The One」では「一緒に歌いましょう!」とカメラの向こうに呼びかけ、フィリピン発歌姫の貫禄を見せつけた。

 

●ピコ太郎

各国語でにこやかに挨拶すると、なんと視聴者のリクエストで曲を決めるという荒業に! 結果、立って座るだけの「I’m standing」や、タイトルを壮大に裏切る恋の歌「The old toilet lady(便所ババア)」など、ピコ太郎にしか生み出し得ないシュール極まりない世界観を展開する。MCでは「人と人が手をつなぐために、手を洗おう」と熱弁し、「PPAP-2020-」を披露。ハンドウォッシュで笑いと感動を与えてくれたのは、さすが世界的アーティストである。



●原因は自分にある。

ジャジーなベース音とピアノをバックに、ミステリアスに現れたのは、始動1年ながら急速に人気を拡大する7人組。“2択”をリピートする「嗜好に関する世論調査」の哲学的リリック、メンバー同士が絡んで「シェイクスピアに学ぶ恋愛定義」で見せるストーリー性のあるダンスなど、前衛的な要素を交えて独特の物語で魅せるのが彼らの特徴だ。その景色も多彩で、「Joy to the world」では挑発的なラップとセクシーなアクションで悩殺しつつ、直後の「ギミギミラブ」ではステージを跳ね回って平均年齢16.8歳の若さを爆発! 最後はセルフタイトルのデビュー曲で汗が光るほど全力のパフォーマンスを繰り広げ、新時代のエンターテイメントを提示してみせた。

 

●James Lu(盧子杰)

ステージに一人立ちつくし、ここで台湾の人気オーディション番組でブレイクしたシンガーソングライターが、静謐かつエモーショナルに英詞曲を弾き語る。アコースティックギター1本と音数の少ないぶん、歌声の艶やかは際立つものに。最後は「My favorite band」と紹介したONE OK ROCKの「Heartache」を歌い、国境を越えた音楽愛を証明してくれた。

 

●M!LK

“よぉー!”の掛け声を合図に、赤い和傘に和柄マントという姿で日本代表のM!LKが登場。まずは人気曲「サラブレット御曹司CITY BOY」の和リミックスで扇子を振り、メドレーでは牛の鳴き真似をする「テルネロファイター」など、クセ強すぎのナンバーを次々投下する。王子様・山中柔太朗が薔薇を掲げた「Amore~僕は君に愛を叫ぶ~」では、マントを脱ぎ捨ててマタドールに変化したりと、この変幻自在ぶりは最年長の佐野勇斗を筆頭に、俳優としても活躍する彼らならではだ。「Over The Storm」ではダンスボーカルグループらしい躍動感を全開にし、正統派ぶりを見せたかと思いきや、続く「DEAR LIFE」の曲中でパターゴルフに習字など、突然の特技披露も。“可愛い”と“カッコいい”と“面白い”が混然一体となったステージは、衝撃的と言うほかない。

 

●超ときめき♡宣伝部

「一緒に歌って踊りましょう!」という坂井仁香の号令から飛び出して、「恋のシェイプアップ♡」でエクササイズする超ときめき♡宣伝部は、ダンスも歌もとにかくパワフル! メンバーカラーのミニスカートをひらめかせ、「青春ハートシェイカー」ではMVを撮影したとしまえんのカルーセルばりに、目にも鮮やかにかき回してみせる。発売直後の「トゥモロー最強説!!」まで、最強の笑顔で視聴者のハートを“ロックオンっ♡”してみせた。

 

●Red Velvet

ここで韓国発のRed Velvetが、場の空気をハード&クールにシフトする。まずは、始動したばかりのグループ内デュオIRENE & SEULGIが待望の「Monster」を日本初披露。太いビートに乗るアイリーンとスルギの妖しさは息を呑むばかりで、ジョイとイェリが加わっての最新曲「Psycho」も、曲調の甘さと表情を失くした黒一色のビジュアルが不穏なギャップを醸す。毒気のある“Velvet”サイドで観る者を翻弄すると、「夏の暑さを飛ばしてくれる曲を準備しました」というMCからは一転、涼やかで愛らしい“Red”サイドで魅了し、「Red Flavor」の最後は全員カメラに向かってニッコリ。洗練されたパフォーマンスで、“セクシーなのに可愛い”を体現してみせたのはお見事。



●Timo Feng(冯提莫)

白いドレスに身を包んで現れたのは、中国の生配信プラットフォーム“闘魚(ドウユウ)”で活動するTimo Feng(冯提莫)。「大家好」と挨拶して歌った「Sunshine Girl」(moumoon)の透明感ある声は愛らしさ抜群で、色白の美貌と相まって今後の台頭を予感させた。

 

●ハラミちゃん

鍵盤の上を流れるように躍る指さばきと、そこから響く抑揚豊かなピアノ音が、YouTubeへの動画投稿から1年でデビューまで至ったハラミちゃんの実力を明らかにする。痛快なグリッサンドを決めたLiSAの「紅蓮華」など次々にヒット曲をカバーして耳をとろけさせる一方、恍惚とした表情でカメラに視線を向けるアピール力も大きなポイント。初披露したオリジナル曲「ファンファーレ」のダイナミズムに、無尽蔵のポテンシャルが光っていた。



●EXO-SC

クライマックスが近づき、EXOのセフンとチャンヨルによるユニットEXO-SCがステージへ。夏感満点のチルなデビュー曲「What a Life」を海をバックにデュエットして、さっそく2人の歌声の相性の良さを証明する。大きく手を振る「Rodeo Station」を挟んで、「オンラインだからって手を抜いちゃダメです! 最後まで楽しく遊びましょ」とリクエストしたように、彼らのナンバーは肩肘張らずに自然体で聴けるものが多数。それでいてモノクロの背景が喪失感を匂わせる「Fly Away(Feat. Gakeo)」 など、どこか切なくて泣けてきてしまうのは、彼ら自身が作詞・曲に関わっていることも大きいのだろう。最後は都会的なレトロ感ある「1 Billion Views(Feat. MOON)」で、親指を立ててフィニッシュ。「また会える日を楽しみにしていてください」というチャンヨルの言葉が叶う日を心待ちにしたい。



●SEAMO

威勢よく登場して、Yellow Stageのトリを飾ったのはSEAMO。ヒット曲「ルパン・ザ・ファイヤー」になだれ込めば、誰もが知るメロディーの上で弾丸ラップが放たれ、画面を超えて心躍るパーティー感が伝わってくる。SPYAIRとコラボした「ROCK THIS WAY」で熱く燃え立ったあとは、同郷のKURO(HOME MADE家族)とCrystal Boy(nobodyknows+)をゲストに呼び込み、「ON&恩」で地元愛を表明。エルガーの「威風堂々」をモチーフにした「Continue」で“負けたら終わりじゃない、やめたら終わり”と歌いあげて感動を呼ぶと、急遽のアンコールが。「コロナが終息したらライブ会場でまた会いましょう!」と「マタアイマショウ」を贈り、感動のフィナーレを飾った。



「a-nation」初のオンラインライブは、コメント欄で自分の“推し”を初見の視聴者にアピールするなど、ファン同士のコミュニケーションがアーティストへの理解を深める結果になっていたのが特徴的。直接会えないぶんだけファンの熱量は高まるのだと確認させてくれた、実に意義深い2020年の「a-nation」だった。

(取材・文/清水素子)

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「a-nation online 2020」Yellow Stage

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