読者の皆様! 調子はいかがですか? (笑)
 
韓国も引き続き蒸し暑さが続いています。 残暑というにはまだまだ厳しいこのように暑い夏の日にはすっきりした恐怖の話が良いでしょう。

 

そのようなわけで、今回はまだまだ暑い夏を涼しくしてくれる「あの世」の話を扱ったwebtoonをご紹介します。

 

またウェブトゥーンかって? そうです。 (笑)

 

 

信じるか信じないかはそれぞれですが、「この世」の対局に「あの世」があると言われています。

 

現在の私たちが生きているのがこの世で、あの世とは死んだ人が行く所ですね。

 

人が死ねばあの世に行くことになります。 この時、あの世に人を連れに来るのが死神と呼ばれるもので、韓国の伝統的な死神は黒い韓服に黒い冠を着ています。

 

「神とともに」の最初の場面は、主人公キム・チャホンの葬式のシーンから始まります。

 

若くして亡くなってしまったキム・チャホンを連れに死神がやって来ました。ところがこの死神、今まで想像した死神の姿と少し違います。

この漫画の死神は黒い冠と韓服の代わりに黒いツーツを着ています。

 

この死神に連れられて、なんとあの世へは地下鉄を使って行き、あの世で使うインターネットの検索のサイトはJOOGLE(googleパロディ)であり、コーヒーはHellbucks(starbucksパロディ)で飲むといった場面が展開されます。

 

さて、あの世に来た人は全員が裁判を受けることになります。この時、地蔵法師が設立したロースクールを卒業した弁護士があの世に来た人々の弁護を引き受けることになります。

 

 

「神とともに」のエピソードは、私たちがよく想像するあの世のイメージをコミックらしく現代的に変えているのです。

 

このように、所々現代的に変わったあの世のイメージを、私たちの世界と比較しながら見る面白さがこの漫画のひとつの特徴でもあります。

 

さて、ストーリーは、基本的な土台である仏教の来世観に基づいて、主人公キム・チャホンが7日に渡って7つの地獄で裁判を受けます。本来の地獄は10種類と言われますが、通常死者の葬儀は49日が一区切りであるため、この漫画ではこの49日間のあの世での裁判の話を扱っています。

 

ストーリーを進めるのは主人公キム・チャホンと彼の弁護人・ジン・キハンの裁判のやりとりの話です。異なる7つの地獄と、各地獄を仕切る個性豊かな地獄の王たちとのやり取りがハラハラドキドキさせます。

 

もう一つの話は死神と彼の部下たちの物語です。主人公キム・チャホンをあの世に連れて行く途中に、一緒に連れて来た一人の魂が脱走をしています。あの世に行くのを拒否した魂を探す物語もまた回を重ねるごとに興味津々で、かつ胸がジーンとくる話が隠されています。

 

 


 

 

「神と共に」は2010年の読者漫画大賞・オンライン漫画賞、2011年第8回富川(プチョン)漫画大賞・優秀漫画賞、2011年大韓民国コンテンツアワード・漫画大賞など数々の賞を受賞し、その作品性を認められて日本でもリメイクされたのでご存知の方もおられるでしょう。

 

2011年12月15日から少年マンガ雑誌「ヤングガンガン」で連載(日本版タイトル:神と一緒に)が始まりました。三輪ヨシユキ先生が作画を担当され、すでに日本で単行本も出ています。韓国版と日本版を比較しながら読むのも面白いかもしれませんね。

 

また、何日か前には、本作が映画化されるというニュースも飛び込んできました。

人気スターヒョン・ビン主演の映画「晩秋」で有名なキム・テヨン監督がメガホンを取るそうです。映画になる「神と共に」にも大いに期待しています。

 

 

下記のリンクは日本版「神と一緒に」を見ることができるサイトと韓国版ウェプトゥーンのサイトです。一度比較してみて下さい。

 

 

ガンガンオンライン http://www.square-enix.com/jp/magazine/ganganonline/comic/yg/

ウェブトゥーン:神と共に http://comic.naver.com/webtoon/detail.nhn?titleId=119877&no=1&weekday=wed

 

P.S. 「神と共に」は現在<あの世編>と<この世編>が終わり、新しいエピソードである<神話編>が連載中です。<あの世編>と<この世編>は単行本になって出版されました。