オッオッオッオッオオオッパン カンナmスタ~イルっ!
 
というわけで8月11日行われたオリンピックサッカー韓日戦は、コリアのお友達と口喧嘩しながらも大盛り上がりいたしましたNICE73です!(“ナイスナナサン”と読みます。)
 
4年に一度のスポーツの祭典オリンピックも幕を閉じ、お陰様で寝不足だった私は、やっと寝られるぞ~!…と思いながらも何だかポッカリと心に穴が空いたまま気がつけば8月も終わり。しかしながら未だ暑い夜を寂しく過ごしているこの頃です。

 

コリアでは、オリンピックやW杯サッカーなど世界的に大きな催しが行われる時、みんなで心を合わせて歌えたり、踊れたりする“何か”が流行る傾向にあります。例えば2002年韓日共催W杯の時「オ~ピrスンコリア~♪」(オ~必勝コリア)と全国民が一丸となって歌い、真っ赤なTシャツを纏いレッドデビルスと化し、コリアの勝利を応援しました。そしてそのレッドデビルスを一つにしたオ~ピrスンコリアを歌っていたユンドヒョンバンドは国民的なバンドとなりました。
 
 

 
 
という具合に国民の意思をまとめ鼓舞する“何か”が流行るんですね。音楽シーンではその時期になるとそれを狙ったかの様な楽曲や、振り付けが多く発表されたりするわけですが、狙っていくとなかなか流行らない。まるで、ばっちりキメて出かけたコンパがさっぱりだった時と同じ様な現象が起こったりするわけです。

 

オリンピックを約二週間後に控えた7月中旬。個人的にファンだったPsy(サイ)兄さんが6集を発表したと聞き早速視聴。私は度肝を抜かれ、MVを何度も何度も再生してしまいました。
 
サイコウにかっこいいサウンドに、コミカルかつシニカルなリリック。“オッオッオッオオオッパン カンナmスターイル”(おっおっおっおお兄さんはカンナmスタイル)という分かりやすすぎるフック、真似るだけで痩せそうな腰振り子ダンス。全てが完璧!と、ワクワクが止まりませんでした。
 
 

 
 
Psyといえば2001年、“새”(セ、鳥)がヒット、とっても個性的な外見でしたので、当時は「あれ見た~?ウケるよね!」の対象でしたが、彼の高い実力とコミカルなダンスが話題になり一躍スターとなりました。そんな彼が、またっ!やってくれたのです!
 
 

 
 
“カンナm(江南)”とは、ソウルでもっとも土地単価の高い地域で、いわゆる“セレブ地域”のことです。ソウルの中心を流れるハンガン(漢江)の南に位置しています。よくドラマの撮影をしていたり芸能事務所が多くあるアッpクジョンやシンサドンなどの場所は江南にあります。そして観光で多く行かれる東大門や、ミョンドンといった所はハンガンから北側、“カンブk”(江北)と呼ばれる場所に位置していて、昔から多くの人が生活をしていた地域です。

 

1970年代からコリアは大きく経済成長しました。それまで畑や田んぼだった江南の開発が始まり、~中略~お金持ちが住む様になりました。江南には、帰国子女や海外留学経験組が多くいましたので、その彼ら彼女たちの遊び方は海外ナイズされていて、それまでのコリアの若者の遊び方とは少し違っていました。昔は、“江南族”など、それを揶揄する表現や問題視する声もありましたが、今じゃ国自体、国際化し“江南族”という表現ももう古い様な感じがします。

 

それはさておき、Psy兄さんの話に戻りましょう。“カンナmスタイル”それは、セレブスタイルを意味しているわけです。しかーし!MVをよく見ると、Psy兄さんが途中途中いる場所や遊び方、向き合ってダンスバトルを繰り広げるユジェソkさんの服装はまさに“江北スタイル”(カンブkスタイル)なんです。そのアイロニーが実に面白い!コミカルな様に見えて風刺しているんじゃない?!なんて勝手な詮索をしてしまった私なのです。
 
 

 
 
ソウルの中にある二つのカラー“カンナm”と“カンブk”こんな風にネタになってしまう位、歴然とした差がこの二つにはあるんですよね。建物や道の新旧だけではない何かがあるんです。それはきっと、行ってみて初めて分かる事だと思います。

 

皆さん是非コリアに行かれた際はどちらの地域でも遊んでみて、その“違い”を楽しんでみてはいかがでしょうか?さてさて皆さんはどっちのスタイルがお好みかしら??